住まい手とつくり手とが一緒になって、家族の幸せのための家づくりをすることをめざします

2012年12月31日

今年を振り返り…

ブログの更新はからきしでしたが、今年も一年、充実した設計活動をさせていただきました。

振り返れば、4軒の新築工事、1軒のスケルトンリフォーム工事、小規模なリフォームが2軒と、フル稼働で走ってきた感があります。


カチンコ3月竣工のさいたま市のM邸
mk.jpg写真:渡辺慎一
築20年の鉄骨造建築の内、住居部分のスケルトンリフォームでした。
通風∞生活動線∞収納計画重視の間取り変更、「暑くて寒い」を解消する断熱改修、無垢の木と漆喰の内装に。
初めての夏と冬を過ごされ、見た目の様変わり以上に、断熱改修の効果の大きさを感じていただいているようです。



カチンコ4月には、足立の小さな家B邸が完成しました。
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日当たりのよい2階にリビング・ダイニングを配置。
同じ2階に子ども部屋+たっぷりしたロフトを設けました。
階を隔てることの多いリビングと子ども部屋ですが、お子さんが小さいご家庭では、この構成が理想的。
ロフトの丸窓から顔をのぞかせる3姉妹のかわいらしいこと!



カチンコ7月、暑さが本格化する頃に、何とか屋根の断熱改修を間に合わせたO邸
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6年前の竣工でしたが、2階リビングの暑さ軽減を目指して屋根断熱を強化することに。
登り梁間にプラス10cmの断熱層を作り、もう一度天井板を張りました。
暑くなり始めが遅れ、クーラーの利きがよくなり、快適&省エネに。



カチンコ9月竣工の小川町のG邸
gt.jpg写真:鳥村鋼一
構造材や床材に隣町都幾川(ときがわ)の杉材を用い、玄関天井や和室襖は地元小川町の和紙を用いました。
s-_Q2A7777.jpg
長い年月で培われた職人の技術や、地元の伝統産業を取り入れた家づくりを望まれた建主さんの思いが形になりました。



カチンコ11月末に竣工した町田のM邸
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間取りも空間も構造計画も、奇をてらわず直裁でシンプルな住まい。
杉材、内外の漆喰塗り、和紙貼りと、素材も多種を用いず明快に。
建主さんの人柄に副った住まいに、、、との思いを込めて。



カチンコそして最後は、12月半ばに引渡しを終えた東村山のS邸
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30坪に満たないコンパクトな住まいですが、建主さんご夫婦のこだわりが随所に散りばめられた、まさに「オンリーワンハウス」です。
暮らしのイメージをしっかりと持っておられ、自分たちに必要なもの、そうでないものが描けていらっしゃいました。
設計時、プレゼンテーションでお持ちした模型を絵に描いていた次男のN君。
引渡しの日「この家はね、隠れるところがたくさんあるんだよ!」と教えてくれました。
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至らないところもあったかと思いますが、作り手の方々と力を合わせ、一軒一軒ベストを尽くして取り組めました。
建主さんたちが異口同音に言ってくださった、「ありがとうございます、今後もよろしくお願いします」の言葉を思い出しながら、襟を正して新年を迎えようと思います。

来年もよろしくお願いいたします。

posted by katsumi at 22:31| 埼玉 ☔| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月04日

善福寺川ほとりの住まいが…

竣工して12年を数えるこの家が、売りに出されることになりました。

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「伝統に倣った木組みで、100年持たせられる土壁の家を」とのTさんの熱い思いを受け、設計させていただいたお住まいです。

予期せぬご事情により建主さんご家族の転居が決まり、この家は新しい住み手を捜すこととなりました。

都内の利便な地域に位置しながら、善福寺緑地の豊かな緑に面する、とても贅沢な立地です。

床面積32坪の建物ですが、構造材・羽柄材・造作材・板材合わせて40立方mという、たいへんな量の木材を使用しています。
その材木はすべて国産の天然乾燥材で、中でも枝を落とした状態の丸太のまま使用した、2本の桧大黒柱は圧巻です。

この、日本の住まいの原点のような建物の存在に共感し、ここで、他では得がたい暮らしを紡いで行こうと思ってくださる住み手に引き継がれることを願ってやみません。

ご興味ありそうな方にご紹介いただければ幸いです。
●株式会社タカギプランニングオフィス売却物件のページ
http://www.t-p-o.com/buying/C02.php?property_id=48

●チラシデータ(PDF)
浜田山の家20120923.pdf

◇以前このブログで取り上げた記事
二軒の住まいと杉並散歩




posted by katsumi at 00:39| 埼玉 ☔| Comment(0) | トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月01日

ニッポン男前大工コンテスト

モダンリビングや住まいの設計、建築知識など住宅系雑誌8誌が集い、震災の復興応援のため活動している「hope & home」なるプロジェクトがあります。

そのhope & homeが、新宿リビングセンターOZONEで10/25〜11/6(火)の間、「DO:SUMU? コレカラの家・暮らし」を開催しています。

面白そうな企画が目白押しで、私も足を運ぼうと思っているのですが、中には「えっ!そんなことやるの?」という企画も。

「ニッポン男前大工コンテスト」
笑ってしまいますが、企画している方(各誌女性編集者)はいたって真面目で、やりがいのある大工という仕事を若い人や子どもたちに興味を持ってもらうための仕掛けだそうな。

で、だれか推薦を!と馴染みの編集者に頼まれ…。
推させていただきました。

熊谷の家・戸田の家を手がけてくれた棟梁、茂木大工を。

上棟式で私が密かに撮ってあった写真で応募し、見事予選通過。

本人にはかなり渋られましたが、プロのカメラマンと編集者が棟梁の今の現場、遠く秩父まで働く姿を撮りに行ってくれました!

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どうでしょう、本人は謙遜しますがなかなか男前と思いませんか?
知人編集者は「一番カッコよかった〜」と。

残念ながら技術審査当日(11/5)に会場に行くことが出来ないので優勝はないそうですが、来場者による写真投票の対象にはなるそうです。

他の企画も面白そうですし、OZONEにお出かけになる方は是非一票をお願いします!
posted by katsumi at 18:03| 埼玉 ☔| Comment(1) | トピック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月15日

「これからのリフォーム・中古住宅がわかる本」

という、長い名前の雑誌のご紹介です。

住宅業界新聞「新建ハウジング」から発刊された工務店さんや住宅会社、設計者向けの本です。

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表紙写真にも採用!

リフォームの際の設計提案や建主さんとのやり取りについて、今年手がけたさいたま市のリフォーム事例について、10ページに渡り詳しく取り上げていただいています。

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ライターの大菅力さん(元・建築知識編集長)が、入念なインタビューや取材を元に、住宅リフォーム業の成功事例として書いてくれています。

機会があればご一読を!

posted by katsumi at 17:32| 埼玉 ☔| Comment(0) | 住まいの設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月05日

狭くて心地よい

ご無沙汰していましたあせあせ(飛び散る汗)
もう止めたんだろうか、と思われていたかも。
元気に生きてはいました。
気を取り直して、久しぶりの更新ですダッシュ(走り出すさま)


「狭くて心地よい」

限られた○○のなかでつくらなければならないといった制約は、住まいづくりだけの話ではないと思いますが、、、
コスト、期間、材料、高さ、面積などなど、これらは制約でありながら建主さんの要望と共に課される大切な与条件です。
制約の中で最大限にできることを探っていく作業は設計の醍醐味。柔軟に、大胆に行きたいと思います。

リフォームではそれが顕著です。
既にある空間ボリュームの中で、何かを除いたり加えたり変えたりして、機能も心地よさも以前より向上させることに知恵を絞ります。

中でも、普通に考えると狭くて片付かない<Xペースを、狭さを感じさせずかつ役に立つ空間に変身させられれば、リフォームの「やってよかった!」につながります。

わが家の子ども部屋のリフォームの話は、以前にも「姉妹のデスク」として書きましたが、まさにコンセプトは上記のこと。

当初から7.5畳の部屋の中央に2段ベッドを置き左右に分割し、姉妹それぞれで使っていました。
ベッドと通路部分を除くと一人分のスペースは細長の2畳ほど。
狭い上に子どもの細々とした持ち物を納める棚や机は収納力不足で、いつも足の踏み場もない状態でしたが…。

晴/朋.jpg
これを解決したのが、造り付けのデスクと本棚でした。

壁の高さと長さを最大限利用し立体的な収納を作ってもらったことで、物が片付き、部屋に本人の居場所ができました。
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玄関に続く廊下を取り込みリビングを広げるリフォームをよく行いますが、その場合玄関の面積は概ね小さくなってしまいます。

以前は広さがあることで、物を置いたままにしていても不自由しませんでしたが…
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狭くなった玄関を少しでも広く使いやすくするためには、、、
やはり、鍵は収納です。
敢えて更に収納に面積を割いてでもも、靴、スリッパ、傘、コートなど出しっぱなしにせず済むよう計画します。
横長だった窓を縦長に変えることで、左右に天井までの収納を設けることができます。
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窓下には、ベンチ、手摺を設け、ベンチの板を捲ればスリッパ収納です。
収納と土間床の間にスペースを取ることで、普段使いの靴の置場に当てます。
狭いけれどいつもすっきりとした、感じのよい玄関のできあがりです。



「7.5畳の左右分割」では、狭さ克服のためもっと積極的に造り込んだ例があります。

左右の仕切りは、天井までの高さの手持ち洋服入れを互い違いに置いて区切っています。

収納を含め3畳強の東の部屋。
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既存のベッドを置いたら残りの床はわずかです。

その分コーナーを利用した二つのデスクと本棚を造り付け。
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少しの隙間を利用して、天井までのCD棚。
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物を厳選して少ししか持たないようにしている住み手の暮らしぶりもさすがですが。

西の部屋は少し大きく、それでも4畳強。
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押入だった部分をオープンにし、ロフトベッドを造り付けています。

その下はコの字型に設えた本棚。
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デスク廻りにも無駄なく棚を仕込んで、空間を余すところなく利用。
塁2.jpg

どちらも、狭いけれど住み手の身体感覚にフィットする、心地よい空間になっています!



最後にご紹介するのは、更に上を行く、究極のミニマム空間です。


上吊りのパソコン用デスク兼食卓。
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必要な機器類もコンパクトに天井・壁に納められ。
夜間は、デスク下奥の収納ケースをどけて座の部分がベッドになるという展開です。

背面に回り込むと、キッチンです。
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調理台と電子レンジがコンパクトに納まり、折りたたみ式のテーブルと椅子も定位置を持っています。
調理道具や食器も充実していそう…。

お気付きでしょうか?

そうです。
このミニマム空間は車の中。
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野生動植物の観察や声の録音がご趣味のIさんの愛車「ホームレスカー」(ご本人いわく)です。
このようにトランクドアを上げれば、雨をしのげるダイニングスペースにもなる仕掛け。

パッと見では分らない工夫がまだまだあると思いますが、本当によく考えられています。

普段のお住まいでの暮らしと、野外のテントでのキャンプと、その両方から培った要不要が組み込まれ、とびきりの快適空間が実現されているのがわかります。


スペースは、広ければいいというものではありません。
何がどこにあるかわからないほど物に埋もれた広い家が少なくない今の世の中。
小さな空間での、こざっぱりした気持ちのよい暮らしに目を向けていただきたいものです!
posted by katsumi at 04:30| 埼玉 ☔| Comment(0) | 住まいの設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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