住まい手とつくり手とが一緒になって、家族の幸せのための家づくりをすることをめざします

2011年12月29日

姉妹のデスク

自宅、子ども部屋のお話です。

この度、わが家の子どもたち、娘@と娘Aのデスクを新調しました!

娘Aは今小学1年生。
ほんとは今年春の入学までに用意してやるつもりでいたのですが、いつものようにズルズルと…。
とりあえず、畳コーナーの隅に置いた、古机を彼女の場所に充てていました。
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そして気が付けば秋も過ぎて、、、という状況に。


娘@の方は前の家で使っていたデスクと本棚で間に合わせていましたが、デッドスペースが多い上に、誰に似たのか超片付けベタで、部屋はいつもこのとおり。
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以前、あまりに散らかっているので呆れ半分に撮ったスナップです…。


子ども部屋は7.5畳大を、中央に置いた2段ベッドで左右に仕切っています。
この残りの3畳づつのスペースを有効に使わせるため、ピッタリのデスクと本棚を造ってもらうつもりでした。

もちろん造り手は、いつもの山田建具さん。
しかし、、、図面を描かないことにはかかってもらえない→
仕事が立て込み後回し→そして引っ越してすでに2年が経過。


ここで私に手を差し伸べてくれたのが、大島さんでした。
以前、戸田の家の建具のリポートで、山田さんの片腕と紹介した女性のお弟子さんです。

私が仕事に追われているのを見かねて、大島さんが娘たちに直接ヒアリングをしてくれ、図面無しでも受けてくれるとのこと!
大島さんなら細かな気づかいをしてくれるし、私の設計の好みもしっかり掴んでくれているので、私としては異存なし。

大島さんの方も、計画から作成まで主になって行う仕事で実績を積みたいとのことで、お互い願ったり叶ったりで、まずは採寸と娘たちとの面談からスタートしました。

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何もない、娘Aのスペース

梁下まで一杯の高さの本棚を造ること。
その本棚に差し込む形でデスクを渡すこと。
空きスペースを考えて、デスクは幅広、奥行浅めにすること。
デスク下に引き出しキャビネットも造ること。
デスク天板はムクの木の寄木で造ること。
etc

子ども達の希望、私の指定、大島さんの提案、ああだこうだとやり取りを重ね、計画が進んでいきました。
途中、寸法の確認や、収まりの相談をメールや電話で行いながら。


そして待ちに待った設置の日が。
親方の山田さんも助っ人で来てくださいました。
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コンセント部分も切り欠いていただき。

午後から夜遅くまでかかる、意外に大変な作業でした。
我々は何も手を出せず、傍観者でしたが…。
押し縁や塞ぎ材などで納めることを好まない私の考えを汲んでくれたので、あちらこちら寸法設定がミニマム(ギリギリとも言う・汗)設定のため、納めに相当苦労させてしまったようでした!


造るのにも納めるのにも苦労いただいただけあって、それはそれは、とても素敵な仕上がりです。


娘Aのスペース
全景
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天板
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センター引き出し
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引き出しキャビネット
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娘@のスペース
全景
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天板
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取っ手はそれぞれに選ばせたデザインです。
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大島さんが後日再び付けにきてくれたもの
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手持ちの引き出しにキャスターも付けてくれました。
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あの散らかった部屋がこんなに素敵に。
このままをキープしてね、娘@よ!


本当に感謝感謝です、大島さん。
付き合って何度も来てくれ、娘Aのお相手も勤めてくれたお嬢さんのゆいちゃんもどうもありがとう!

二人にとって初めての財産ができました。

娘Aなどは、この日からここで過ごす時間が長くなり、母としてはちょっと困惑してますが。

一片一片選んで、思いを込めて接いでくれたいろんな材種の天板。
最高です!
「二人が独立する際に、この天板だけは持たせて上げてください」と言ってくれましたね。
必ずそうしますね。二人にもしっかり届いています!






posted by katsumi at 22:11| 埼玉 ☔| Comment(0) | 住まいの設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月26日

スケルトンリフォーム工事開始!

鉄骨層のワンフロアの部分、30坪ほどのスケルトンリーフォームが着工しました。
戸田の家のように、工事の進捗を写真でリポートして行きますので、お付き合いを!

築30年、重量鉄骨造2階建て136坪の建物のうち、住まいとして使われていた部分の完全改修です。
代がわりで、この住まいを引き継いだ若いご夫妻が建主さん。

寒くて、暑い。
風が通らない。
間取りが使い難い。
鼠が出没(!)。
など、諸々の不具合を一気に解決すべく、スケルトンリーフォームを選択。

30年前の新築時の、鉄骨躯体と開口部+外壁のALCだけの状態にまでリセットし、内部を一から作り直す工事がスタートです。ぴかぴか(新しい)

既存内部。
躯体は鉄骨でも、和室に障子、縁側と、30年前の住まいのつくりよう。
若い夫婦の生活スタイルとはズレが...
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内部解体風景
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天井を剥がすと、鉄骨と屋根のデッキプレートが出現

天井裏から回収したFケーブルには、鼠くんの齧った痕が!!
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スケルトン状態から、一気に床の下地組み。
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間仕切り予定部分下に土台は配するものの、間仕切り下地は後にして、床組みを勝たせる段取りです。
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既存のブロック基礎は、通風の邪魔にならない限り、そのまま残し。

天井を吊る母材となる小梁も90cm間隔で配置済み。
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30年前の給排水管も、全て撤去し新設。
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ところで、既存の排水の経路はなんとスラブ下、1階(テナント部分)の天井裏だったのです!
この際スラブ上に変更したのですが、十分勾配が取れるくらいの床下懐があったのに、何で下に出したんだろうか??、と皆で首を傾げました。

ユニットバスの窓位置について夫妻と打ち合わせ。
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剥がしてみて初めて既存図面の寸法違いが判明したこともあり、こうして建主さんと現場で情報を共有しながら見直しを検討していくことは、リフォームには欠かせません!

大工さんとは、枠の収まりについて打ち合わせ。
新築のように外壁工事が無い分、床組からの工事進捗が早いので、すぐに枠廻りの材料手配が必要なのでした。
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ベニヤに描いた棟梁の納まりスケッチ。


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2011年12月24日

ロフト床のつくり方

西新井の家の現場では、木工事が着々と進んでいます。

この家は2階がリビングで、大屋根勾配を生かした吹抜空間が特徴で、
リビング天井上には9畳大のロフトを設けています。
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上り下りは子ども室側から。


床板は一枚一枚の縁甲板張りではなく、91cm×182cmたたみ一畳大のパネルを敷き込むつくりです。
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継いでいる部分が確認できますね。

唐松のムク板を、繊維の方向を変え3枚を積層した大判のパネル、
木童の「からパネル」です。

・一枚だと反りやすい板を、重ねて貼ることでお互いの暴れを相殺する、
・径の小さな間伐材でも、幅方向で剥ぎ合わせることで、材が有効利用できる、
・合板と同じように、接着によるパネル化で高い剛性(強度)がでる   等の利点があります。


屋根面の変形を防ぐためにロフトの床面を水平に固めることは重要で、縁甲板を張り並べるより、こういったパネルは格段に有効です。

ただ、裏面も露わし、部屋中央に2本の柱が立ち、際も化粧梁と取り合う、、、。
こういった大判の材料を上手く張り込むのは大変のようです。
というか、どこから始めどう納めながらどこで張り終えるか、頭を使います。
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3層になっているのがわかる、パネル木口のスナップ。
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現場で、パネルの四周に実(さね=組み合わせる部分のための加工)を彫り、雇い実(やといざね=両パネルの間に入っている小材)に桧を用いています。
この部分でパネルを梁に留め付け、雇い実でパネル同士を拘束している仕組みです。

この床パネルの裏面は、リビングの天井板を兼ねます。
こんな感じ。
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戸田の家でも露わしのロフト床↓がありましたが、
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ここではまた違ったイメージです。大梁と跳ね出した90cm間隔の小梁、そしてからパネル。
漆喰の大きな空間に浮く、存在感ある木の床です!
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リビング面するロフトの壁面には、3つの丸窓が出現予定。
進捗が楽しみです。




posted by katsumi at 18:03| 埼玉 ☔| Comment(0) | 住まいの設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月14日

開口断熱−わが家編

寒くなってきました。

猫たちも、日当りを求めてさすらう日々が始まっています。
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この住まいに引っ越してきて2年5ヶ月が経ち、3度目の冬を迎えています。
開口部の断熱は、できることをいろいろと施したつもりでしたが、一箇所断熱不足の窓がありました。
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キッチン脇のサービスバルコニーに面する窓、写真左の布のかかる窓です。

サッシのガラスを複層に交換したのですが、アルミ部分の面積が多いため、効果は乏しかったようです。
晩秋の頃から、夜近くに立つと冷放射を浴びて熱を奪われる感じがします。

使い勝手上、全開する機能が欲しかったため、一般的な内窓は付けられません。
よいものが無いかと探していて見つけたのが、これ、「ハニカムサーモスクリーン・障子タイプ」です。
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断面が蜂の巣状の形で空気の層を持つスクリーンが、四周に設置した断熱レールに入れ込まれて開閉するため、断熱効果が期待できるというものです。

しかし、、、このハニカム構造が特許らしく、一般的なプリーツスクリーンに比べ2倍以上の価格のため購入を逡巡していたのですが、効果のほどを知りたくて思い切って購入。
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シングルハニカム構造断面
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当然自前で設置です。
まずは断熱レールの取付から。
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レールは樹脂で、サッシに近いブロンズ色。
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約30分で設置完了。
全開すると存るのが気付かないほど、溜り(右端)はコンパクト。
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ある晩温度測定。室内は無暖房です。
外気が4.8℃。
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ぺガラス面が12.0℃
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スクリーン面が16.4℃
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そして内壁面は18.5℃でした。
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スクリーンが4.4℃の差を作る働きをしているということですが、もう一声欲しいといったところですかね。
しかし、前に立ったときの熱を奪われる感覚は、かなり改善されましたわーい(嬉しい顔)

障子タイプ(左右に引く)はシングルハニカムですが、上げ下げタイプは空気層が二つのダブルハニカム構造になっているそうですので、さらに効果が高いと思われます。



ちなみに他の開口の断熱状況がどうかというと…


シングルガラスのアルミサッシの内側に、タイコ貼りの障子を建て込んだ窓の測定です。
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寒い日で、外気温2.4℃
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ガラス面6.4℃
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障子の室内面15.1℃
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これは差が8.7℃と大きい。
やはり外気温と室温の差が大きいほど、効果も顕著ということでしょうか。


別の箇所。
玄関の外開き鉄扉と、その室内の内開き戸。
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内戸は木のフレームに、ツインポリカ、つまり複層のポリカーボネート板を建て込んだ物です。
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ある晩の測定結果は、、、
外気温6.6℃
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鉄扉室内面13.2℃
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内戸ポリカ面17.6℃
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室温17.9℃
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鉄扉面と内戸の差は、やはり4.4℃でした。

室内に暖房するようになると、もっと効果を発揮するだろうと期待しています。













posted by katsumi at 03:04| 埼玉 ☔| Comment(0) | 住まいの設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年12月08日

耐震リフォーム講座

「木づかい耐震リフォーム担い手育成講座」が3日間の日程で開催されました。
我々の所属するNPO木の家だいすきの会が主催し、埼玉木づかい運動実行委員会が共催、そして埼玉県の後援を得ての、設計技術者を対象とした講座です。

昼をはさみ午前午後たっぷりの時間設定にもかかわらず、中身の濃いカリキュラム.pdfで、定員の50名が募集から数日で埋まるといった人気振りでした。

私も最終日のワークショップでファシリーテーターの一人として参加することになっていたため、通しで受講しましたが、とても実のある内容に多くを学ばせてもらいました。

既存建物耐震補強研究会・保坂貴司先生のお話「住宅検査と構造調査の実務」は、圧倒的な構造調査と補強改修の実績から、多岐に渡る調査の必要性やポイントを伺い、また実効性のある改修の選択や工法を伝授いただきました。

木構造のエキスパート山辺豊彦先生の講義「木構造の基礎知識」では、実際の住宅建築の場では形骸化していることの多い架構や耐震技術について、本来の目的をきちんと捉え直し根拠ある木構造を行うことの重要性を説かれていました。
既存建物に関しても、その構造的特性を全体像として把握し、欠点を明らかにした上で補強などを考えることが大切と。


最終日に設定された演習(ワークショップ)は、受講者が10人づつ5グループに分かれ、題材の既存住宅の改修案を練る、というものでした。

初めて顔を合わせるメンバーが3時間ほどの時間内で、構造調査データを読み込み間取り変更と構造補強案を共同で作り、発表まで行うのです!
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しかも私がグループCのまとめ役です…。
荷が重いな〜と臨んだのですが、案ずるより産むが易し、でした。

お題は、新耐震少し前建築の住宅をシニア夫婦が1階だけで暮らせるように間取り変更しかつ構造補強を行う、というものでした。
沈黙が続いたらどうしようと案じていたのですが、殆どのメンバーからどんどんいいアイデアが出てきて驚きでした。
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しかも、他の人の案を否定するような発言は稀で、さらにブラッシュアップするような建設的な案が多いのです。

意見を積み上げることで自ずとプランの方向性が決まり、アイデア出しに留まらず、かなりまとまった絵が描けてしまったのには、メンバー全員まんざらでもありませんでした!
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発表後、山辺先生からも的を得た案とのお褒めの言葉をいただくことができました。
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一期一会のこういった機会でも、やはり同じ設計を生業とするもの同士、通じ合い高め合うことができたのは、うれしいことでした。
発表の模造紙に書き連ねた皆のサインが誇らしげでした!





posted by katsumi at 13:29| 埼玉 ☔| Comment(0) | 住まいの設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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