住まい手とつくり手とが一緒になって、家族の幸せのための家づくりをすることをめざします

2011年07月29日

戸田の家―下地仕事A

棟梁が担当する2階の方も、着々と大工仕事が進んでいます。

なので、下地仕事というより仕上げの段階に入ってきています。あせあせ(飛び散る汗)

この家は2階にリビングのあるいわゆる逆転プランです。
屋根の勾配が空間に生かせる点が、1階リビングにはない点ですね。

ロフト利用と屋根なり天井の組み合わせのデザインとしました。
ロフト出入口部分壁下地。
ロフト入口.jpg
棟位置と間仕切りに微妙なズレがあるのですが、図面をよく読み込んでくれていて、バッチリ納まっています。

概ね完成したロフト。
勾配も緩く梁間寸法も小さいため、あまりボリュームの無いスペースで、専ら物置利用です。
ロフト.jpg
この狭い空間での作業は、上背のある棟梁には大変ですね。

ロフトの床が、そのまま階段やキッチンの天井となっています。
床板を支える根太も露わしで、これを根太天井≠ニか踏み天井≠ニ呼びます。
根太天井.jpg
ロフト床面よりも、こちら側の見た目を重視して、板を選び配置してありました。

屋根の下がった部分の90cmほどは、ロフトに使っていません。
「この部分は板を脇からでなく、上端から3本づつのビスで留め付けておきました」とのこと。
つまり、そうすることでより水平の剛性が上がり、材の暴れを拘束できるだけでなく、柔らかくなりがちな屋根面をしっかり固めることができるわけです。さすが!

ロフトのない部分の天井構成。
ここでも桁(屋根の一番低い部分)近くの90cmほどは水平天井。
中央部分を舟底(左右対称に折れた形状)天井としています。
水平―板張り.jpg
水平部分は唐松の板張りですが、両翼で板の張り始め位置を揃え、左右対称にこだわっています。

格子間仕切りの足元。
格子足元.jpg
横材は、きちんと目が連続するように配してあります。



小上りの畳部分の上り框が付きました。
栗材after.jpg

栗材です。
猫土台用に注文した栗材が、数本余分にあり、これを各所の框や枠に使えないかと、無理な注文をしていました!
玄関の上がり框や巾木などにはスムーズに使えたのですが、、、。

畳コーナーの上り框は3m強の長さが必要。
残った材を利用するとなるとどうしても割れや疵が露われてしまいます。

一般的な桧材に替えてしまうという選択肢もありましたが、せっかく縁のあった栗材。
使わないのはもったいないし、栗独特のはっきりした木目も魅力的です。
建主さんとも相談し、やはり使ってもらうことに。

ただ丁度目立つ位置にこの大きな節と割れが。
栗材before.jpg
足が触れる部分なので危険でもあります。

割れの部分を切り取って同じ栗材で埋木をしてもらいました。
栗材afterA.jpg
「浮いたり、取れたりはしないはず」と棟梁。
これはこれでいい味になると思います!

イケメンと評判(?)の茂木棟梁、36歳。
棟梁.jpg

棟梁親子のワンボックスカー内部。
道具整理.jpg
きちんと道具が整理して置かれています。
丸ノコやコンプレッサーなどの電動工具も、毎日ここに積んで持ち帰っています。
こういうところからも、大工さんの仕事に対する姿勢が読み取れますね。
posted by katsumi at 07:34| 埼玉 ☁| Comment(0) | 住まいの設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月25日

到来物自慢

ここのところ、夏らしいいただき物がたくさんやって来ています。


まずは金沢の父から、家庭菜園で採れた夏野菜。
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地味たっぷりの採れたて野菜はやっぱり美味しい。
多分これでも、形のいいものを送ってきてくれてるんだろうな…。

建主さんからは小玉すいかをお土産にもらいました。
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「味は保証できないわよ〜」と言われましたが、いえいえとても甘く子どもたち大喜びでした。

大工さんからお中元にといただいたメロン。
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この果肉がオレンジ色のものを赤肉メロンと呼ぶそうですね。
「青果を卸している知り合いに選りすぐってもらったんだよ」とのこと。
ばっちり食べ頃で、シアワセ気分になれました!

その大工さんからは、こんなものもいただきました。
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岩魚です。
渓流釣りが趣味だそうで、地元秩父の清流で獲れたものだそうです。
表面がつやつやして、ほんとうに美しい。
岩魚というと、黒い背中に白い斑点ですが、さらにこのオレンジ色の斑のあるのが天然物の特徴なのだそうです。
ちゃんとハラワタを出してくださいました。

塩を振り、ベランダの七輪で炭焼き。
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強火の遠火でじっくり焼きです。

それはそれはそれは、美味でした。
野趣素材ですが、まったく臭み無し。パリッと焼けた皮と真っ白でふっくらの身が絶妙でした。
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これも夏向きのお土産、だと思います。
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妖怪たちが饅頭になって集合しています(笑)。

「ゲゲゲの鬼太郎小まんじゅう」
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鳥取のサカモトさんが営業に来られて、その際いただきました。
小ぶりなので、ぱくりと妖怪を一呑みです!



夏ですが、皆さまのあったかいお気持ちを、いただきま〜す!

posted by katsumi at 07:03| 埼玉 ☁| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月20日

戸田の家―下地仕事

ここ戸田の家では、昨年竣工の熊谷の家と同じ棟梁が木工事に当たってくれています。
熊谷の時以来、息子さんが棟梁を張りお父さんがサポートをするという、親子ペアでの仕事です。

なので、二人共腕のある職人さんですから、大工工事の進むペースが速い!
段取りに無駄がなく、こちらとの打ち合わせも的を得ていて、とても信頼がおけます。

経験に基づいた小さな気配りをしながら、作業を進めてくださっていますが、出来上がってしまうと見えなくなってしまうことが多く、我々も建主さんも気付かないことが多いもの。

「大工は、どうしたら長持ちする家にできるかを一番に考えている」
「そのためには、仕上げの造作以上に、下地が大事」とは棟梁父の弁。

「当たり前のこと」と棟梁は言いますが、その断片を少しづつ紹介していきたいと思います。


●根太材の選定
1階床の根太は、幅40mm、成が60mm、@303mmで配します。
1階床根太.jpg

搬入された材の中からより通りのよいものを選び、長物使いとするそうです。
根太の暴れは床の不陸につながるので。
多少反りなどあるものは、カットし短い用尺で用いるとのこと。
根太選定.jpg
ちなみに二人で担当する階を分けていて、棟梁父は1階です。

●壁下地
せっこうボードはおよそタタミ一枚の大きさのため、壁に張る際は、縦横に継ぐ必要があります。
割付を予め考えて、その継手部分に胴縁(下地材)を配しておきます。
2枚のボードの端部をそれぞれ留めつけるので、この材の見付け寸法は45mmは必要。
ボード継手部分.jpg
壁の入隅も2方向とも必ず縦胴縁を入れて、ボードの端部がしっかり留められるようにします。

床と壁の取り合い部分に入れる部材「巾木」。
その巾木を取り付ける横胴縁。縦材の間柱があれば済みそうですが、やはりしっかりさせるには面で受ける方が丈夫。
巾木下地.jpg


●階段手摺下地
ボードの継手だけでなく、階段手摺の設置位置も、展開図から割り出し、予め下地を入れておきます。
力のかかる部分なので重要!
手摺下地.jpg
斜めに見える材がそれ。


このほか、壁に直接取り付ける棚板や、腰板張りの見切縁の下地など、仕上げに応じた高さ・位置に下地を入れてあります。
これは、翻って、そういったものは予め勘案して図面に盛り込んでおくのが重要!ということです。


●床板取り合い
柱が室内に露われる真壁構造では、床板と柱が直接取り合います。
後々材が収縮したとき隙間が開かないようにするため、床板が柱にのみ込むようにつくります。
そのための柱の欠きこみを「首切り」と言います。

厚み25mmのサワラ床板
1階床材.jpg

「首切り」上の切り込みは丸ノコで。
柱首切り@.jpg

根太のすぐ上、下の切り込みはノコギリで。
柱首切りA.jpg


●床板と給排水管
セルロースファイバー断熱を先行しているため、床張りの前に給排水管が既に立ち上がっている状態での床板張り。

その部分の床板は予め2枚を接いで、配管位置を写し取って穴を開けてから張り込み。
床板穴あけ加工.jpg
床板穴あけ加工A.jpg


●面格子下地
木製面格子を設置する窓には、防水紙と防水テープ貼りの前に、予め受け材を入れておきます。
面格子受け材.jpg


●枠材
枠材は下小屋(大工さんの作業場)で既に加工済みのものを搬入。
下小屋には、パネルソーや自動ガンナなど設備が整い、現場より効率よく加工ができます。
なので、現場作業を時々休み加工仕事を下小屋で行い、部材をまとめてつくってきます。
加工済み枠材.jpg


●戸袋鏡板
アルミの既製戸袋枠に、唐松の鏡板を仕込んでもらっています。
戸袋鏡板.jpg

パネル状に接ぎ合わせた板を、嵌めこんでいるのが、戸袋内を覗くとわかります。
戸袋鏡板A.jpg


2階担当、棟梁の仕事紹介は次の機会に…。
茂木棟梁.jpg












posted by katsumi at 12:57| 埼玉 ☔| Comment(0) | 住まいの設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

戸田の家―断熱工事

この家でも断熱は、セルロースファイバーの吹き込みで行います。


わがアトリエがセルロースファイバー断熱を採用する理由は、以前のこのブログで5回に渡って書きました!、参照いただければと思います。
http://kinoie-arai.seesaa.net/article/186482335.html
http://kinoie-arai.seesaa.net/article/186645233.html
http://kinoie-arai.seesaa.net/article/186646042.html
http://kinoie-arai.seesaa.net/article/186646308.html
http://kinoie-arai.seesaa.net/article/186647085.html

大工工事の進捗に合わせ、通常、床→屋根→壁の順に断熱施工を行います。

吹き込みを行う前に、慎重に済ませておかなければならないのが、電気配線とコンセントやスイッチのボックス設置、床下や壁中の設備配管です。
s-DSCN2601.jpg
s-DSCN2617.jpg
セルロースファイバーを吹き込んだ後では、配管・配線の追加ややり変えは容易ではありません。

まずは床の2重シート張りから。
根太の下、90cm間隔に配している大引と大引の間に、下の透湿シートを張り渡します。
s-B.jpg

次に上のシート張り。これで断熱層の厚み100mmが確保されます。
床板を張る直下部分なので、強く吹き込んだ際でもシートが伸びてしまわないよう、ピンと張って根太の側面に留め付けます。
s-C.jpg
この上下2枚のシートで囲われた袋状の部分に、セルロースファイバーを吹き込みます。


s-@.jpg
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車に置いたファイバー材を、コンプレッサーを使って圧送、ホースを自在に使う職人さん。
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吹き込み終わりは、羊毛断熱材を丸めてシートに開けた穴を塞ぎます。
s-E.jpg
きれいに吹き込め、いい張り具合。


次は屋根部分の施工です。
天井の形状が屋根なりの勾配で、屋根野地板と天井板の間がが断熱層となります。
タルキ成+野縁を二重に組んで、厚み180mmを確保します。
s-DSCN2529.jpg

野縁下端にシートを張り、吹き込み。
s-G.jpg

屋根⇔壁の断熱連続性を確保するため、屋根面とつながる壁の一部(妻の△部分)は同時に吹き込んでしまいます。
s-F.jpg


壁の吹き込みは、シートのみ張っておき日を改めました。
外壁側のラス板+透湿防水シート+ラス網張りまでを終えてからでないと、圧のかかる吹込みが行えないためです。
s-H.jpg

外壁部分は大壁となるので、柱の太さ120mmがそのまま断熱層の厚みとなります。
s-I.jpg
今回もかなりの密度で吹き込み完了。
この張り具合が沈下防止を担保します。

これで躯体断熱に関しては、次世代省エネ基準をクリアしています。

屋根・壁から来る放射熱が抑えられ、断熱工事完了と同時に室内環境が一変しました。
毎日ここで作業する大工さんにとってもやっと一息。
断熱の重要性を、身をもって感じます。
posted by katsumi at 03:33| 埼玉 ☔| Comment(0) | 住まいの設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月19日

戸田の家―外壁下地工事

上棟後屋根を葺き終え、上からの雨を凌げるようになれば、次は外壁づくりに進みます。

まずはサッシの設置から。

サッシの枠は4周を部材に釘で留めつけます。
そのための縦部材は柱か間柱、横部材が「まぐさ」「窓台」で、これを先行して入れていきます。
s-DSCN2487.jpg

そしてサッシ枠を設置し、障子部分(ガラスの入った動く部分)を建て込んで行きます。
これらは大工さんの仕事です。
この家でも、玄関ドア以外、大小とりまぜ24箇所にアルミサッシが付きます。
s-DSCN2534.jpg

次が「ラス板」張り。
ラス板とは、9〜15mm程度の厚みの板で、塗り壁仕上げの下地材として使う部材のことです。
隙間をあけながら横張りしていきます。
s-DSCN2539.jpg
s-DSCN2543.jpg

次に防水紙張り。
万が一、雨が外壁の仕上げをも通って浸入してきても、内部に及ばないようこの位置で防水措置を取ります。使用しているのはセーレンの「モルタルラミテクト」。
室内で発生した水蒸気は通し、外からの雨の浸入は防ぐ、いわゆる透湿・防水シートです。
@モルタルラミテクト.jpg

雨の浸入しやすいサッシ廻りは、別途防水テープで塞ぎます。
A防水テープ.jpg

外壁を仕上ていくにあたって、厄介なのは屋根から落ちる雨の跳ね返し。
これを軽減するため、このタイミングで軒樋を設置してしまいます。
B軒樋先行.jpg
縦樋は仮のビニールホース。
屋根には雪止め部材が見えます。

次の工程はラス網張り。
塗り壁仕上げでは、ペースト状の素材を厚みを確保しつつ壁下地としっかり密着させるために、金属のメッシュを張りめぐらしますが、これがラス網です。
C波ラス張り始め.jpg

この家の仕上げ「そとん壁」ではラス網もメーカーによる波ラスとの指定があり、波打つことでラスが立体的になり、塗り厚を確保しながらより剥離しにくくできます。
E波ラス重ねしろ..jpg
網と網の重ねしろも十分に確保。

ラス網を留め付けるステープルの足長さや間隔が、ひび割れしにくい塗り壁のポイントになることはあまり知られていません。
この家では19mmの足長さで@10cm以内で留めつけています。
ちなみにこうして仕上げた壁は耐震性もあり、構造用合板と同等の耐力を有するとも言われています。
D波ラス重ステープル.jpg

外壁は、この後そとん壁の中塗り→仕上げ塗りへと進んでいきます。


posted by katsumi at 12:00| 埼玉 ☔| Comment(0) | 住まいの設計 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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